Q:断熱材は、なにがいいんですか?
お客様とのお話の中で、「断熱材っていろいろあるらしいですが、結局はなにがいいんですか?」と聞かれたことがあるのでお答えします。
A:それぞれ良いところと悪いところがあるので、用途に応じて使い分けてます。
よくある断熱材の種類で何に優れてるか一覧にすると、なんか、それっぽく見えるんですが、ほんとうはもちょっと分かりやすいです。新築とリフォームの場合でも分けて考えます。
今日はリフォームに使う断熱材です。古民家リノベーションでも、全ての部屋をまるっきり改修することはほぼないので、断熱性能を揃えることはできません。どうしてもリフォームしたところだけが強くなってしまうので、熱と湿気の偏りが出てしまうことも考慮に入れています。
なので、ゆるやかに断熱しながら、うまく調湿もしてくれる羊毛断熱を使っています。湿気を通さない、湿気を吐き出さない断熱材だと、結露したり、カビが生えたりと、悪いことにしかならないので、使わないようにしています。
調湿機能ということで選んでいたんですが、自然素材ということで、実際にリフォームの現場で使ってみると、意外な効用もありました。
それが、消臭機能です。
どういうわけかは知りませんが、実際にはリフォームしたら臭いもなくなります。ホルムアルデヒドとかの有害物質なんかもなくしてくれるらしいです。
細かいことはメーカーのサイトを参照してもらうとして、サンマを焼いたニオイも翌日には消えてます!というインタビュー動画をご覧ください。
どうですか? なんとも不思議な断熱材。
もちろん、羊毛断熱材にも短所はあります。
たとえば、熱に弱い。屋根材が板金とか、コロニアルみたいな夏の熱射が直接屋根裏に入ってくる場合、80度くらいにすぐなっちゃいます。だいたい、75度くらいで羊毛は断熱が弱くなってしまうので、小屋裏換気をしない、遮熱対策をしていない場合の屋根断熱としては向いていません。
ということは、そんな高熱にならない壁のリフォームで使う断熱材としては、羊毛断熱材は使える、ということですね。