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アメニティエアコンをあまりオススメしてない3つの理由

公開日:2020.02.11 /更新日:2020/02/23

こんにちは! 藤川正宗です。

個別の部屋ごとに空調するのではなく、家全体を冬暖かく、夏涼しくするのを「全館空調」(ぜんかんくうちょう)と呼んでいますが、この全館空調について、ちゃんと説明をしておかないといけないなぁと思いながら、遅くなってしまってごめんなさい。全館空調を普通の家庭用壁掛けエアコン1台でやってしまおうというのが今の風潮です。

エアコンについてお話したり、ご質問を受けたりしている中で、家庭用のひとつのカテゴリーとして「アメニティエアコン」というのがありまして、「アメニティエアコンって、なに?」とか「アメニティエアコンっていいの?」と何回かご質問いただいたので、ご説明いたします。

アメニティエアコンとは

アメニティエアコンというのは、いまはまだダイキンというメーカーだけが製造している、壁に埋め込むタイプのエアコンです。

写真のように、雰囲気をこわさないよう和室にうまく入れ込んでる事例が多いので、見たことあるでしょうか。

また、見えるのは格子だけ、存在感がなくなるので、アトリエ系デザイナーの家にも重宝されています。かっこいい住宅雑誌に載る家でもよく使われています。

メリット

普通の家庭用壁掛けエアコンは、みなさんの家にもあるからおわかりのとおり、圧倒的な存在感を主張しています。昔の子供部屋のようにタンスも本棚もあって、その隙間に壁掛けエアコンが並んでる状態であれば、底まででもないでしょう。

しかし、いまから夢のマイホームである、新築の注文住宅を建てることになるとリビングは広くてすっきりとした空間になりますよね。そうしたいですよね。ウチのお客様は皆様そうおっしゃいます。

広い空間ということは、壁も広くなってきます。そこにドデンと壁掛けエアコンがあると、圧倒的な存在感を発揮するのです。それがイヤだな、と思う人も多いんです。アトリエ系デザイナーには特に多いですね。そんな、室内インテリアの雰囲気をこわさないようにしたい、という想いを受けて誕生したのが、アメニティエアコンです。なので、壁掛けのような存在感がなく、すっきりと壁の中に収めてくれます。空力学的にもちゃんと考えられたたて格子カバーも用意されていますから、本体が直接見得ることもありません。すごくいいです。

とってもいいんですが、もちろん、デメリットもあります。

デメリット① 商品価格が割高

アメニティエアコンは、いまのところダイキンというメーカーでしか製造していないので、価格が安定しています。安売りされることを見たことありません。

もちろん、これから他メーカーも参入してくれば、安売り合戦もあるかもしれませんが、いまのところ独占状態です。

デメリット② 交換費用も割高

エアコンというのは10年〜15年で交換時期が来ます。昔の、昭和の音がすごいのは何十年も動いているのを見たことありますが、最近の機種は構造も効率もまったく違ってるので、15年以内にはかならず交換しないといけません。もちろん、使わなければ交換する必要もないんですが(笑)

その交換時期に、また同等機種を入れ替えるわけですから、また割高の商品を買うことになります。

さらに、交換作業も、壁に入り込んでるわけですから、普通の家庭用壁掛けエアコンに比べると難しいので、もちろん割高です。

これを嫌って、普通の家庭用壁掛けエアコンにしてしまう方もいらっしゃるようです。

>デメリット③ とても交換しにくい場合も

将来、交換することも視野に入れて、交換作業がしやすいようにアメニティエアコンのまわりにスペースを用意してあればいいのですが、そうでない場合や、アメニティエアコンを設置してから壁を作るなんてことも建築現場ではあったりします。そんな場合は、天井や周辺を剥がしながら取り付け、また補修する、なんてこともあります。

まとめ

アメニティエアコンのデメリットを並べてしまいましたが、本質的には、つまるところ価格だけなんです。空間のデザインにどれだけの価値を置くか、どれだけのお金をかけるか、それは個人の自由です。デザイン性以外になんの役にも立たない絵画、お高いですよね。でもそれは否定されることではありません。世界的には評価されています。デザインは役に立たない、なんて思いません。デザインが生活を豊かにすると思っています。d

でも、高いんですよね。

もちろん、アメニティエアコンというものはとてもいいので、それが広く評価されて他のメーカーも参入してくれれば、価格もこなれてくるんですから、そういったことも個人的には期待しています。

全館空調につづく

こうしたアメニティエアコンの「見えないようにする」考え方を転換して、天井裏、空調室、ロフト、床下、階間(かいかん)に隠すようにエアコンを設置するやり方があります。そこからダクトなどで家中に空調された空気を送り出せば、「全館空調」となるのです。

全館空調については、また続けて書かせていただきます。

いつか、そのうち(笑)

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