こんにちは! 藤川正宗です。
今回は住宅ローンについて、具体的な個別相談をするときに気をつけていただきたいことを。
といっても、内容に入るよりも先に、その人に資格があるかどうか。
お金に関することだからFP、ファイナンシャルプランナーの資格があるとしっかりした人、良く勉強してる人だということがわかりますよね。
それはもちろんのことなんですが、住宅ローンについて具体的で個別の助言や相談にのることは「貸金業登録」が必要になっています。ちょっとわかりにくいんですが、フラット35や変動金利、期間固定金利など「住宅ローンの一般的な説明だけ」なら大丈夫です。そうではなく、将来設計などあなただけの事情に合わせて、具体的なことまで話すようになると、「貸金業登録」が必要です。
また、立場によっても違ってきて、工務店や住宅会社、不動産会社の社員なら除外されています。お客様に寄り添って住宅ローンの相談にのることは当たり前のことですからね。
それが、社員ではなく「金融のプロが相談にのってくれる」「外部FPに相談」というとても心強いことになると、「貸金業登録」が必要になります。べつに外部FPが悪いということではないんです。貸金業登録さえしていれば、それこそ幅広い金融の知識に基づいた相談を受けることができるんですから、とってもいいことです。
このことについては、日本FP協会でも、会員の方に注意して欲しいこととして広報しています。
というのも、報酬の有無にかかわらず、つまり無料相談であっても、貸金業の無登録は懲役10年以下、3000万円以下、法人だと1億円以下の罰金という結構重い罪になるからです。こわいですね。
<参照リンク>
日本FP協会の勧告ページはなくなってしまったので、検索してすぐ出てくるページをご覧ください
☞ JMPPさんの「ローン媒介業の法規制」
金融庁が平成27年12月1日に発表した貸金業法「金融庁における一般的な法令解釈に係る書面照会手続(回答書) 」
☞ 金融庁ホームページ・照会に対する回答(文書)
この背景には、住宅ローンの個別相談という非常に濃い個人情報を知り、たとえば生命保険のセールスマンがFPとして相談にのってしまうと、ローン選定の誘導をしてバックマージンを得たり、個人情報に基づいてあとから生命保険の営業をかけたり(こっちが本業ですから)してはいけない、生活者を保護しないといけない、という目的があるからなんですね。
ちなみに、金融庁というワードでついつい、ドラマ『半沢直樹』の「金融庁検査局主任検査官」という黒崎さんの肩書きを思いだしてしまいます。しかも次は「証券取引等監視委員会事務局証券検査課統括検査官」なんていう令和世代の早口言葉になってしまいそうな肩書きで登場。昭和世代は「東京特許許可局許可局長」ですよね(笑) どちらの方々も生活者保護のために一生懸命働いてらっしゃいます。
……ということで、工務店の社員ではなく、外部のファイナンシャルプランナーに住宅ローンについて個別相談する時には、「貸金業登録はされてるんですか?」という点だけご確認ください。
それでは、あなた様の家づくりが成功しますことをお祈りしております。