木造住宅の耐震設計をするには品確法で決められた仕様にするか、部材を構造計算していく必要があります。
その勉強をしていく、とっかかりとして最適なサイトを見つけてしまったのでご紹介します。
そもそも耐震設計というのは奥が深く、ガイドなしに進むと迷子になってしまいます。
「耐震等級3にすると壁ばっかり、自由度のない間取りになる~」
「耐震設計なんかしたら吹き抜けは無理です~」
なんて言われてしまうのも、そんな迷子さんからの意見のようです。
ということで、ご紹介するのは
『木のいえづくりセミナーWeb版』です。
これは平成23年に行われた「地域材供給倍増事業のうち木のまち・木のいえづくり担い手育成技術普及事業」のレジュメというかテキストをWEB化されたものになります。
http://www.mokushin.com/kinoie-seminar/index.html
第一章の内容として、必要な壁の強さと量を計算する「46条壁量計算」、いくら強くても偏って歪んだりするのを防ぐ「四分割法」、横から押されると上に引っ張られる力がかかるのでそれを止める能力を計算する「N値計算」、壁だけでなく床の強さも必要とされる「床倍率」について、その計算方法と検証方法をひとつずつ、ほど良い例題で手ほどきしてくれます。
第二章では、どれくらいの木材を使えばいいのか、についての検討や、部材の強さの計算方法になります。第一章で全体としての耐震設計ができましたので、次は部材部材の強さを確認していくことになります。
「許容応力度」というのが部材のもつ強さになりますが、その種類は長期と短期、それぞれの圧縮、引っ張り、曲げ、せん断(折られないようにする力)と全部を計算していきます。梁や桁など横向きの木材、柱になる縦向きの木材に分けて、これもほど良い例題を通して理解を深めることができます。
このサイトを自習して、それから個別の物件を計算してみることで、初心者の方でも構造計算への一歩を踏み出せるんじゃないかと思ってのご紹介でした。
もちろん、これから家づくりをしよう、と思ってる一般の方にはまったく不要です(笑)
そうじゃなくて、構造計算って難しそう、やったことないや、という工務店や設計士の人たちに向けての記事です。すみません。