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お風呂の窓、いるの? いらないの?

公開日:2020.06.13 /更新日:2020/06/14

先日のお客様とのお打ち合せの中で、

「お風呂の窓って、いらんのですか?」という質問があったので、ちょっとまとめておこうと思います。

お風呂に窓が当たり前、というのは三次市でも、もちろん、お隣の庄原市でも揺るぎない固定概念としてあります。

そんなお風呂の窓は「いらない」というと、「なんじゃそりゃ??」という顔をされる方もいらっしゃるので、前から整理したいなと思っていました。いい機会ですね。

お風呂の窓のメリット

まずは、お風呂に窓を設置するメリットをあげていきましょう。

・見晴らし、解放感

 お風呂に窓をつけたい、と思う理由ナンバーワンは、湯船につかりながら景色を眺めたい、星空を眺めたいというのがあります。。。。。が、絵に描いた餅というか、幻想じゃないですか? 本当に、眺める景色のあるマイホーム、私もいろんなお宅を工事させていただきましたが、1軒だけ、田園風景から遠くの山まで眺められて、近くには他の家がないので、お風呂の窓を透明ガラスにして湯船につかりながら景色を楽しめるようになるべく低く、広い窓を設置したことがありますが、本当にまれですね。

 ちなみに、こちらのお宅でも、星は見ないそうです。お風呂と脱衣場とキッチンの照明を落とさないと見えないので、それはさすがに面倒だと。

 「うわー! 星が降ってくるみたいー」という星空は、暗いからこそ楽しめる贅沢なのですね。

 なので、明るいうちに入浴できる人が、眺望の良い立地に浴室を配置してる場合には限られてしまいますが、お風呂に窓をつけることで見晴らしの良い、解放感のあるバスタイムを楽しむことができます。

 みなさんのお宅はいかがですか?

・光が入る(採光)

 窓というのは、光を取り入れるために発明されたのですから、お風呂にも外光を、ということであれば、ぜひとも窓をつけたいですね。大きければ大きいほど、たくさんの光を取り入れることができますので、お好みに応じてサイズを選ぶことができます。

 ただ、入浴する時間というのは、日が沈んでからのことが多くなっています。私の大阪の祖父は、休みの日は朝風呂に銭湯へ通ってて、よく連れて行ってくれた思い出も懐かしいのですが、そういう人もすくなくなってきましたね。

 とはいえ、朝日を浴びながら、シャワーを浴びることで全身が目覚めるんだ、という方もいらっしゃるでしょうから、それはそれでアリですね。でも、朝日の差し込む寝室をオススメします。また、入浴前に脱衣場で体を冷やしすぎないようにご注意ください。急に熱い湯にあたると、血圧が下がってヒットショックで倒れてしまいますので。

 また逆に、夜は光が外に漏れることになります。私もそうですが、プライバシーを大切にする方が増えています。お湯の音や光が煌々と漏れることで「いま! わたし! お風呂に入ってます!!」とご近所さんにお知らせしているようなものですから、あまり好きではありません。「私は毎日入浴してます、清潔です」とアピールするにはいいかもしれませんが、それって今の時代いらないですよね。

・湿気を逃がす(換気)

 お風呂に窓をつける理由ナンバースリーは、窓を開けて換気して、湿気を逃がすことにあります。換気が大事、というのはすべてに通じることで、入浴する時は湯気がモワモワしてますから湿気を抜かないといけません。カビが生えちゃいますもんね。もちろん、冬の夜は開けっ放しにすると寒すぎて蛇口が凍結するので、ちゃんと閉めましょう。

 湿気、つまり、水蒸気というのは、多いところから少ないところにそれなりのスピードで、かなりムラなく流れていきます。ですから湯気がモワモワしてるじょうたいなら、外のほうが絶対的に湿度が低い、水蒸気がすくないので、外に逃げてくれます。

 しかし、水蒸気って不思議で、凹んだところにたまりやすいんです。浴室の下のほうに窓があれば湿気も結構抜けてくれるんですが、普通は湯船よりも↑に設置されていますよね。なので、下部分の水蒸気はなかなか抜けてくれない。だから、換気扇で機械的に、強制的に空気を排出して、乾燥した空気を入れながら、一緒に湿気も出してしまうことが必要になってきます。

 換気扇での一番効率の良い方法は、しっかり窓を閉めて、ちゃんと折戸も閉めて、折戸の通気ガラリから空気を入れること。空気の入口から空間全体を通って出口に向かうルートが決められることで、効率良く湿気を逃がすことができます。

 ということで、湯気でモワモワ状態をひとまず解消するために、窓を設置するのはいいことですね。ただし、それ以降は窓を閉めて換気扇♪ それじゃぁ窓はいらないんじゃ、、、、そうとも言えますね(笑)

お風呂の窓のデメリット

 では、お風呂に窓があることのデメリットもあげていきましょう。

・新築では、換気が悪くなる

 一番換気する効率が良い方法、というのは、空気の入口から空間全体を通って出口に向かうルートがちゃんと決められて、いつも空気が動いてる、というものです。

 これをするには、換気扇をスイッチオンして、空気を排出。しっかり窓を閉めて、ちゃんと折戸も閉めて、折戸の通気ガラリから空気を入れる。

 この状態で3時間くらいすれば、お風呂はカラッとしてくれます。

 空気の入口は広い方が良いんじゃないか、窓を開けたり、折戸を開けた方が良いんじゃないか、そう思うかもしれません。機械的に換気扇で空気を出すなら、入口が狭い方が勢いが増します。

 空気がゆ〜っくり動くのと、風がすーっと吹くのと、どちらが床や壁の水分を運んでくれると思いますか? だから、空気の入口になる折戸は閉めて、通気ガラリを通すようにして欲しいのです。

 もちろん、狭すぎて換気扇のパワーじゃ空気を吸えないというくらい入口が狭いのはいけませんが、システムバスの折戸の通気ガラリはちゃんと計算されて作られてるので、目張りでもしない限り大丈夫です。

・寒くなる(断熱性が低い)

 お風呂に窓があると、窓から熱が逃げてしまうので、浴室が寒くなります。イメージとしては冷気が入ってくる感じです。

 もちろん、夏は暑さが入ってきますから、汗かいてサッパリしたいわ、と思ってても逆に暑いわ!ってなります。

 これは、窓の断熱性能が壁に比べると低いからです。窓のの性能が上がった、といっても、普通に断熱された壁に比べても弱いんです。残念。

 断熱性能がメチャクチャ良い、といわれるトリプルガラス樹脂サッシ(3枚ガラスの全然ヒヤッとしない窓)の断熱パワーは1.4(熱抵抗値のこと。大きいほど断熱)ですが、昔からやってるグラスウールを10cm入れた壁の断熱パワーが2.1になっています。もちろん断熱のしっかりしてる壁となると、この断熱パワーは3とか4になってくるんです。

 ちなみに、大手ハウスメーカーも「断熱バッチリですよ!」とオススメしてるLow-Eペアガラスのアルミ樹脂複合サッシの断熱パワーは0.4です。

 こうやって数字でみるとわかりやすいように、どんだけ高性能な窓でも、普通の壁にも負けてしまうんですね。それくらい窓というのは断熱性能では弱点になってしまいますから、窓があるだけでお風呂が寒くなってしまいます。

・カビが生えやすい(結露しやすく)

 カビが大好き!という人には会ったことがないんですが、、、あ、チーズ好きな私の父が

「この世にカビがなければ、熟成チーズという芸術品も、かつお節という嗜好品も産まれることはなかった」

なんていうウンチクを語ってましたが、それ、青カビですから。お風呂に生えるのは、皆さんご存知の黒カビですね。

 カビは水分があればどんなところでも繁殖してくれますので、湿気が必ず発生するお風呂はカビと背中合わせです。なので、前に書いたように換気が大事です。湿気がこもらないようにしてください。

 そして、私もはるか昔、中学校の理科でも習ったように、同じ湿度でも、室温が高いと結露しなくて、室温が低くなると結露してしまうということがあります。寒いところ、冷たい部分をつくらない、というのが結露対策になります。

 そうすると、断熱性能の低い窓があることで、そこが結露することになり、カビの温床になる、ということになってしまいます。ということで、お風呂に窓があるとカビが生えやすくなってしまうんですね。

・お掃除がめんどくさい(形状から)

 私はお掃除を毎日するのがそんなに好きなひとではないのですが、みなさんはいかがでしょうか? 私の一番最初のお茶の先生は素晴らしい方で、お風呂の最後は壁と天井にシャワーをかけて洗い流し、水滴をふき取ることを毎日されていました。

 日常の生きかたのすべてに茶道の心が行き届いてる、本当に尊敬する先生なのですが、みなさんもそうしていきましょう、とはオススメしません(笑)

 そんな先生でも、サッシのレール部分のお掃除は面倒だとこぼされていたことがありました。「昔の家はそうじゃなかったのにね」と。昔からある障子やふすまの敷居の彫られている樋なら、雑巾拭きか、ほうきでカンタンに掃けるのに、アルミサッシになってからは、ブラシで掃いて掃除機で吸わないといけない、と相変わらずの徹底ぶりに驚かされましたが、たしかにサッシのレール部分はお掃除がしにくい構造になっています。私は水をジャージャーかけておしまい♪ にしちゃいますけど(笑)

 窓なしで壁だけならササッと終わるお掃除も、窓がひとつあるおかげでとても面倒になるか、ゴミ溜めになるのを目をつむりながら諦観するか(笑)、お好きな方をお選びください。

・泥棒の入口になる(招待状?)

 お風呂の隣にある洗面所や脱衣場は、いつも閉め切ることが多いかと思います。これが防音効果も出してくれて、お風呂からゴソゴソと細工をしながら侵入するにしても、家の中までは聞こえにくくなっています。

 お風呂の窓を換気のために開けっ放しにするには、普通は格子をつけることになるんですが、これが壁から飛び出てるので、とてもよく目立ちます。

 泥棒からすれば、「この窓は留守でも開いてますよ」と、まるで招待状のように手招きしながら待っているかのようです。

 壁を切りながら泥棒が入る、というのは名探偵コナン君でしか見たことありませんが(笑)、侵入するのはたいてい窓ですよね。それも、人目につきにくい裏手の窓です。そうすると、お風呂の窓というのは泥棒に付け入られやすい要素になってしまいますよね。

まとめ

 「お風呂に窓っているんですか?」というご質問をいただいたことを機に、メリットとデメリットを並べてみました。

 これをよく比較しながら、私は「ん〜、お風呂に窓はいらないかな」と思って、標準仕様では窓を付けないことになりました。

 みなさんは、いかがでしょうか? マイホームを建てるきっかけ、立地もそれぞれ違いますから、それぞれにあわせて選択されたら良いかと思います。

 この記事を書きながら、昔懐かしい人たちのことを思い出したので、すこしずつエピソードを添えてみました。なんだかほんわかしますね。そんな記事があなたのお役に立てれば幸いです。

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